11月6日、富士山がうっすらと雪化粧をした姿を見せました。初冠雪を発表する山梨県側の気象台からは確認できず正式な観測とはなりませんでしたが、ようやく冬の足音が聞こえてきました。

富士山の初冠雪と今後の気象について小塚恵理子 気象予報士が解説します。

青木不二彦カメラマン:
富士山上空です。山頂に雪が積もっているのが確認できます

山頂にうっすらと積もった雪。こちらは6日朝に撮影した映像です。

富士山頂は4日から氷点下が続いていて、5日夜の雨が雪へと変わり溶けずに残った様子が確認できました。

初冠雪は山梨県の甲府地方気象台から確認できた時に発表されますが、6日は雲がかかり富士山が見えなかったため正式な観測とはなりませんでした。

それでも雪をかぶった姿が見えた静岡県富士市の夢の大橋では6日朝、カメラに収める人の姿がありました。

外国人観光客:
富士山は素晴らしい。驚くほど美しい

富士市民:
朝から素敵な風景が見られてうれしかった。これから毎日見られると思うとうれしい。楽しみ

富士山の初冠雪は平年は10月2日。

2023年は10月5日に観測されていますが、2024年は暖かい日が続いていて、1894年の統計開始以来、最も遅い記録を更新し続けています。

小塚恵理子 気象予報士:
静岡県側からは雪化粧した富士山が見えているのに初冠雪の発表はなし。観測の紛らわしさがあるところです。

改めて、どうなると初冠雪の観測が発表となるのか見ていきます。

「山頂が雪などで覆われている状態が山梨県の甲府地方気象台から初めて見えた時」という条件があります。

11月6日は「甲府地方気象台から」という所がクリアできなかったために、正式な発表とはなりませんでした。

甲府盆地は晴れていましたが、富士山周辺に雲がかかって富士山を見ることができなかったということです。

小塚恵理子 気象予報士:
富士山の初冠雪の記録を見てみると平年が10月2日。2023年は10月5日に記録されています。

過去最も遅い記録が10月26日です。記録は1894年から130年の記録が残っていますが、6日に観測が無かったので、統計開始から130年で最も遅い記録を更新中となります。

2024年は平年より1カ月以上も遅い観測となってきそうです。

小塚恵理子 気象予報士:
5日から6日にかけての変化見てみましょう。上の段が5日の朝の富士山の様子。下の段が6日の朝です。

11月に富士山に一度も雪が降っていないというのは珍しいことです。

6日朝になって雪化粧の富士山が見られました。5日夜から6日朝にかけて変化が起きており、富士山頂の気温は今シーズンで最も低くなっていて、氷点下5度以下が続いている状況でした。

そのため、どの時間帯に雨が降っても山頂では雪になっていたことが予想されますが、振り返ってレーダー見てみると5日午後10時くらいに富士山付近に雨雲かかっていましたので、その頃に降った雪が残っていたのではないかと思われます。

これまでは富士山山頂も気温が高い状態が続いていましたが、ようやく寒気が入ってきて冬への足音が聞こえてきた感じです。

7日も山頂は氷点下が続く見込みのため、雪が少し溶けたとしても残っていそうです。

甲府側にも多少は晴れ間がありそうなので7日も観測のチャンスがあり、初冠雪の発表がある可能性があります。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。