札幌市は11月1日、市有林に設置していたヒグマ生息調査用のセンサーカメラ1台が盗まれたと発表しました。市は警察に被害届を出し、警察は窃盗事件として捜査しています。

 札幌市によりますと、10月28日午後1時頃、札幌市中央区の都市環境林内で、立ち木に付けていたセンサーカメラ1台がなくなっているのを、管理業者の職員が発見しました。

 カメラは盗難防止用の鍵付きセキュリティボックス(奥行き5センチ、幅13センチ、高さ16センチ)の中に入れられ、ワイヤー錠で施錠されていましたが、すべてなくなっていたということです。カメラは6月14日から設置されていて、被害額は3万4千円です。

 鍵は札幌市や受託業者が管理していて、ワイヤーは人為的に切断しない限り、取り外せないようになっていたことから、市は何者かが盗んだ可能性が高いとみて、10月29日に警察に被害届を提出。警察は器物損壊や窃盗容疑で捜査しています。

 カメラから転送された画像には、野生動物やカメラの管理を受託している業者の職員1人の他、10月25日午後0時15分ごろにカメラの前を通り過ぎた人物が写っていました。

 この人物と盗難との関係性は分かっていませんが、この時間以降、カメラからデータは転送されていません。

 札幌市によりますと、少なくとも2015年以降でクマの調査用のカメラが盗まれたのは初めてです。

 市有林には10月28日現在で20台のカメラが設置されていて、札幌市は他の19台に被害はないということです。

 札幌市は「窃盗はもちろん、故意に触る、位置を動かすなどの行為は、市民生活の安全確保に多大な影響を及ぼすので、決して触らないようお願いします」と呼びかけています。

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