東村高江の米軍北部訓練場近くで、準絶滅危惧種で国内最小のチョウの一つ「リュウキュウウラボシシジミ」が多く姿を見せている。求愛する様子や卵、幼虫、さなぎを1日で撮影することに記者が成功した。

 10月中旬、東村高江で草花の周りで飛び回るチョウを約10匹確認した。食草のトキワヤブハギのさやには卵や幼虫が、茎にはさなぎが付いているのが見つかった。

 リュウキュウウラボシシジミは日本の固有亜種で、国頭、大宜味、東の3村と西表島にだけ生息する。チョウ類研究者の宮城秋乃さん(46)によると、高江はこれら地域の中で一番多く個体が見られるという。

 「狭い範囲で1日でこのチョウの成長の様子を全て確認できるのはそれだけ自然度が高い証拠」と宮城さん。「県蝶(けんちょう)のオオゴマダラと違って人目につかないが、このチョウにも関心が高まってほしい」と話した。(社会部・塩入雄一郎)

(写図説明)リュウキュウウラボシシジミの雌(左)に雄が求愛している

(写図説明)トキワヤブハギのさやに付いた二つの卵

(写図説明)リュウキュウウラボシシジミの幼虫。大きさは5ミリほど

(写図説明)茎に付いたさなぎ。宮城さんによると、数日後に羽化していたという=10月13日、東村(塩入雄一郎撮影)

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