沖縄県は25日、2023年度しまくとぅば県民意識調査の結果を発表した。「あいさつ程度」以上に使う人の割合が36・8%と前年度に比べ2・2ポイント低下した一方、普段の生活の中でしまくとぅばが「必要だ」との回答は前年度比6・8ポイント増の90・3%で、13年度の調査開始以降、最高値となった。「親しみがある」との回答も同2・1ポイント増の82・8%だった。(社会部・勝浦大輔)

 調査は県内在住の18歳以上を対象に24年1月31日~2月25日に郵送とウェブで実施し、1028件の回答があった。回答者は年代別で60代が22・5%で最も多く、10代が2・8%で最少だった。

 自身の出身地のしまくとぅばを「将来に残してほしい」としたのは88・4%で、前年度から2・7ポイント増えた。その一方で、触れる機会は「毎日触れる」が25・8%、「週に2~3回程度」が23・1%にとどまった。

 しまくとぅばに好感はあり、継承を希望する意見は多いものの、実際に使用したり触れたりする機会が少なく、普及継承への課題が示された。

 県文化観光スポーツ部の諸見里真部長は「幼少期からしまくとぅばに触れる機会が必要で、その場を整備しなければ面的に広がっていかない。力を入れていきたい」と意欲を見せた。

 県は3月から初級者層を対象に、スマホやパソコンでしまくとぅばを学べる「eラーニング」を始めるなど、普及の取り組みを進めている。

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