秋の園遊会に臨まれる天皇、皇后両陛下。前列(右から)体操の杉野正尭選手、柔道の阿部一二三選手、やり投げの北口榛花選手=東京都港区の赤坂御苑で2024年10月30日午後2時11分、藤井達也撮影

 天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が30日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、パリ・オリンピック、パラリンピックのメダリストなど各界の功労者ら約1400人が出席した。秋晴れの中、天皇陛下と秋篠宮さまはモーニングコート、皇后雅子さまら女性皇族は色鮮やかな和服姿で招待者とにこやかに言葉を交わされた。

 陸上女子やり投げの北口榛花選手は、パリ五輪の1投目で65メートル80を記録して金メダルに輝いた。雅子さまは北口選手を「1投目というのは難しいものですね」とたたえた。両陛下が会場内を見渡してやりの飛ぶ距離を尋ねると、北口さんは「池は越えられると思います」と応じ、笑顔で会話が弾んだ。

 体操男子団体総合で金メダルを獲得したメンバーからは岡慎之助選手ら4人が参加した。チームは予選が2位で、決勝で逆転を果たした。杉野正尭選手は「チームワークが金メダルにつながったと感じています」と話すと、陛下は「すばらしいですね」と感心し、雅子さまは「諦めなければ、何が起きるか分からないですからね」と話した。

 園遊会では招待者に食べ物や飲み物が用意されるが、新型コロナウイルス感染症対策で一部で制限が続いている。宮内庁の御料牧場で飼育された羊のジンギスカンと焼き鳥は今回から再開したが、アルコール類は引き続き提供されなかった。【高島博之、山田奈緒】

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