日本大学ラグビー部の元部員が寮で大麻を吸うよう強要されたと訴えている問題で、別の部員のロッカーから違法大麻の吸引にも使われる器具が見つかっていたことが分かった。

また部員の私物が盗まれる被害が相次ぎ、警視庁が捜査している事が分かった。

FNNが入手したのは、違法大麻リキッドを吸引する際にも用いられる器具の写真で、2022年末に日大ラグビー部の寮で部員が撮影したもの。

上級生から大麻吸引を強要されたと訴えている元部員は、「水蒸気で吸うような大麻リキッドですね。(寮の)部屋でそれを持って(先輩が)吸っていた」と話し、同様の器具を使い、寮で上級生が大麻とされるものを吸うのを見たと証言している。

元部員は他にも、「大麻の入ってる袋を見た。小さい袋に入っていてなんか緑の葉っぱ。先輩の部屋で、ぽんと置いてあった」と話し、別の上級生の部屋で乾燥大麻のような物を見たと証言している。

また、FNNが入手した大学の内部調査資料では、部員全員の3割にあたる38人が「寮内で私物を盗まれた」と回答し、「他人の私物を盗み転売している人を知っているか」との質問に、1年生4人が「知っている」と回答していた。

被害を受けたと主張する部員は、「移動する時に着る(遠征用の)一式がある日急になくなって。メルカリ見たら、その僕が着てたであろうポロシャツと、そのパンツの上下が実際に売られてた。しかも、背景が、寮の床とかなんで」と証言した。

元部員は被害届けを出し、警視庁が窃盗の疑いで関係者の事情聴取など捜査している事が新たに分かった。

また、元部員や保護者は近く記者会見を行い、薬物や窃盗問題について大学側に再調査を訴える意向だ。

日本大学はFNNの取材に対し「薬物犯罪にしろ財産犯にしろ、犯罪の証拠を発見した場合には、警察と連携して適切に対応しております。一方で、信用性があると認められる証拠がない場合には、警察に『相談』しても、警察は何もできないという対応をされますし、立件できないことが分かっている状態で警察に本学学生の個人情報を提供することが、本学に在籍している学生や保護者との関係で、信頼関係を損ねるリスクがあることも踏まえ、適時適切に警察と連携しております」

「2022年頃のことをご質問ですが、本学ラグビー部に関しては、すでにご説明した通り、2023年に実施した外部調査委員会による調査結果を踏まえ、寮内で起きている問題は問題として認識し、対応策を講じているほか、本学競技部全体のコンプライアンスとガバナンスの向上のために、本年4月から競技スポーツセンターを開設して、対応をしてきております」「したがいまして。2022年当時にラグビー部に在籍していた(が、今は退部あるいは退学している)元部員や保護者からの情報提供により、過去の出来事を蒸し返して執拗に本学についての報道をされることは私怨であって「公共の利害に関する」とは言えず、また「公益を図る」目的でなされているとは到底言えません」などと回答しています。

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