東京電力は28日、福島第1原発2号機で中断していた、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の初回収に向けた取り出し作業を再開した。映像が映らなくなった取り出し装置先端のカメラ2台の交換を終え、再挑戦する。
東電はこの日、収納箱に引き戻した装置を再び格納容器内に入れるため、格納容器内につながる弁を開けた。装置が燃料デブリをつかむまで1週間、そこから回収するまで1週間、計2週間ほどかかる見込みだが、これまでの作業ですでに燃料デブリには到達しているため、早まる可能性もあるという。
東電はカメラが故障した原因について、高線量下でカメラの電源を切っている間に電荷がたまったためと推定。今回は作業時間外も常に電源を入れた状態にして、同様の故障を防ぐ。
作業は当初8月22日に着手する予定だった。しかしパイプの接続ミスなどのトラブルが相次ぎ、工程はすでに1カ月半遅れている。【高橋由衣】
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