あの人気サンドイッチ専門店「サンドリア」、食材高騰が続く中、リーズナブルなサンドイッチを提供し続ける裏側には驚きの秘策がありました。
すすきのからほど近くにあり、24時間新鮮なサンドイッチが買える大人気店「サンドリア」。
2021年、コロナ禍で多くの飲食店が苦しむ中、2号店を北区屯田にオープンしました。
すると、住宅街に謎の長い行列ができ、「これは100人をゆうに超えている」と話題に。
現在は開店当初の大行列はないものの、ひっきりなしにお客さんが訪れる、相変わらずの人気を誇っています。
魅力は「安い・ボリューム・おいしい」
魅力は様々な食材を使ったサンドイッチ。
野菜の高騰や卵不足などの苦難が続き、2024年4月に泣く泣く値上げしたとのことです。
「サンドイッチがその値段ってどうなのって、それこそエッグサンドが160円とかの時代からやっていて、本当は100円台のものを残しておきたかったんけど、それもできなくなっちゃって…」(サンドリア札幌 津田哲平社長)
姿を消した人気商品もあったそうです。
「塩ぶた」サンドが「塩どり」サンドに変わったのもその一例。
「豚肉がキロ単位で倍になってしまって、鶏肉に変えました。値段は変えずに鶏肉ならいけるねって」(サンドリア札幌 津田哲平社長)。
結果的に、鶏肉がヘルシー志向の時代に合い「塩どりサンド」も人気商品に。
現在、一番安いのは200円の「野菜ミックス」と「ハムサンド」。
高いのは「トンカツ」と「ザンギ」で、いずれも400円以下が社長の考えるサンドイッチの限界価格。「これ以上の値上げはしたくない!」とのこと。
さらに、根強いファンが多い「タンドリーチキンサンド」も、330円とお手頃価格で提供されています。
その秘密は具材に隠されています。
「これ、トマトの切れ端です。輪切りにできない部分を刻んで具材に使っています」
パンに挟む野菜は大きさを揃える必要があり、使えない部分が多く出るため、レタスも柔らかい葉の部分以外はほとんど使えませんが、これらの半端な部分を刻んで具材に活用しています。
また、「パンの耳」も刻んで具材に混ぜ込み、“かさ増し”。でもこのパンの耳が野菜の水分を吸収してくれるので、サンドイッチがふにゃふにゃにならないんです。
夜のつまみとして人気の「油淋鶏(ユーリンチー)」は、250gで250円。
実はこれ、ザンギに使う鶏肉の切れ端。「ザンギサンド」としてパンに挟むので厚さを均等にする必要があり、鶏肉の半端な部分が出ます。それをアレンジして「油淋鶏」として販売しているんです。
土日のお昼に販売されることが多いそうです。
10月12日、サンドイッチ店で販売されていたのはお米でした。
新篠津村の青年部がこの場所を借りて農作物を販売しており、社長は場所を貸す代わりに食材をタダで手に入れているそうです。
この日は新篠津村で採れた旬のさつまいもをもらい、「おさつサンド」として販売(※当日のみ限定販売)。生産者も「安納芋の黄色が良い」と絶賛していました。
さらに、10月29日からはハロウィン限定のサンドイッチも登場予定で、紫色のじゃがいも「シャドークイーン」を使ったものです。
「シャドークイーン」は原材料費を抑えるために、社長自らが生産・収穫しているそうです。(※今年は不作の為、生産者から購入する予定)
そして、驚くべき構想が進行中です。
屯田店の2階にパン工場を新設し、来年から稼働する予定です。
今はパン店に専用のパンを作ってもらっていますが、自分たちでパンを焼くことで原材料費を大幅に削減できるのだそう。
「今のサンドイッチの値段を変えずに、これがうまく稼働すればいけるんじゃないか」と、来年・再来年に向けた勝負が続いています。
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