秋が深まり、旬の食材が美味しい季節となりました。今回は、手間がかかりがちな秋の味覚を簡単に調理する裏ワザを紹介します。料理のプロであり、80冊以上の料理本を手がける島本美由紀さんに教えていただきました。
栗の皮を簡単に剥く方法
秋の味覚といえば栗ですが、外側の硬い鬼皮(おにかわ)が剥きにくく、調理が面倒に感じることも。そんな栗の皮を簡単に剥く裏ワザがこちらです。
島本さんによると、「栗は冷凍すると皮がつるっと剥けます。冷凍用保存袋に入れ、最低でも一晩冷凍してから調理してください。冷凍状態なら6か月間保存が可能です」。
冷凍した栗を熱湯に約5分間漬け、冷ましたら栗のお尻に切り込みを入れて皮を引っ張ると、簡単に鬼皮が剥けるとのこと。
もう一つの方法は電子レンジを使うもの。栗のお尻に切り目を入れて耐熱ボウルに入れ、水をかぶるくらい注いだ後、ラップをふんわりとかけて600Wで約2分加熱します。これでも皮が剥きやすくなります。
安いサツマイモを高級な蜜芋に変身
サツマイモも秋の代表的な食材ですが、安価なものでも高級な蜜芋のように甘く仕上げることができる裏ワザがあります。ポイントは「塩水に漬けること」だと島本さん。
「水1リットルに対して塩大さじ2を溶かし、最低1時間、太いものは1日漬けておいてください」。その後は炊飯器や電子レンジで調理します。炊飯器を使う場合は、サツマイモが3分の2ほど水に浸るようにし、通常の炊飯モードで調理。レンジで作る場合は、濡らしたサツマイモを新聞紙で包み、600Wで2分加熱した後、200Wで8~10分加熱します。
「スイカに塩を振るように、塩味を加えることでサツマイモの甘さが引き立ちます」と島本さん。調理したサツマイモは冷凍保存も可能で、2~3か月保存できるので、まとめて作るのもおすすめです。
甘くない梨を甘くする裏ワザ
秋の果物である梨も、甘くないものに当たってしまうことがありますが、島本さんが教える裏ワザで簡単に甘さを引き出すことができます。
「皮をむいて切った梨に、1個あたり大さじ1の砂糖をかけて一晩おくだけです。これにより、梨の余分な水分が抜け、シャキシャキの食感と甘みが際立ちます」。この現象は「浸透圧」を利用したものだそうです。
ブロッコリーの茎も無駄なく活用
10月の出荷量が最も多い北海道産のブロッコリー。茎が硬くて食べづらいと思われがちですが、実は茎の部分にもビタミンCや食物繊維が豊富に含まれています。島本さんは「捨ててしまうのはもったいない」と言います。
茎の外側の硬い皮だけを剥けば、食べやすくなります。ラップに包んで600Wで1分加熱し、粗熱を取った後に手で皮を剥くと、簡単に食べられる部分だけが残ります。塩やマヨネーズをつけてシンプルに味わうのもおすすめです。
骨が多いサンマも簡単に食べやすく
2024年はサンマの水揚げが好調ですが、骨が多くて食べづらいのが難点。島本さんが教えるサンマの骨を簡単に取る裏ワザを試してみましょう。
まず、サンマの背中とお腹を箸でまんべんなくつまみます。次にしっぽの部分をねじるように切り、最後にエラにお箸を入れて引っ張ると、骨が簡単に抜けます。これなら小さな子どもにも安心して食べさせることができます。
今回紹介した裏ワザを使えば、手間がかかると思っていた秋の味覚も、簡単に美味しく調理できます。ぜひ試して、秋の味覚を存分に楽しんでください!
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