辞職した宮沢博行氏の事務所=静岡県磐田市で2024年4月25日午後1時14分、山田英之撮影

 週刊誌で女性問題を報じられた宮沢博行衆院議員の辞職が25日、衆院本会議で許可された。宮沢氏の事務所がある静岡県磐田市の有権者からは「腹が立つ」「ただただ残念だ」など怒りの声が続々と上がった。

 宮沢氏は県立磐田南高、東京大を卒業。会社員や磐田市議を経て2012年に初当選した。21年の前回衆院選は静岡3区(磐田市、掛川市など)で立憲民主党の小山展弘氏に敗れ、比例復活で4回目の当選を果たした。

 今月23日に議員辞職願を提出後、記者団に「私の不祥事が重なり、辞職を決意した」と語った。不祥事の内容については「週刊誌に出る」とだけ話し、詳細な説明を避けた。24日に自民党離党届を提出、受理された。週刊文春は、妻子がありながら別の女性と金銭的援助を伴う同居をしていたと報じた。宮沢氏が今後、説明の場を設けるのかなどについて、磐田市の事務所で作業していた人は「責任者が不在」とだけ話した。

自民党安倍派の議員総会後、記者団の取材に応じる宮沢博行氏=東京都千代田区で2024年1月19日午後7時48分、竹内幹撮影

 磐田市議のころから支援し続けてきたという70代女性は「女性問題があるとは思いもしなかった。ただただ残念。良いことと悪いことの区別が付かないのか」と厳しく批判した。年金生活だという70代男性は「女性問題が発覚しても辞職していない国会議員もいる。しかし、裏金は額の多い、少ないの問題でなく、許せない」と憤る。

 トラック運転手の60代男性は「民間の人間は苦しんでいるのに、本当に腹立たしい。まじめそうな、いい人だと思っていたが、もう何を言ってもだめだと思う」。工場で働く20代男性は「人々の代表として、よろしくない。模範になるべき人なのに、裏金も女性問題も責任感がないのか。最後は逃げたような印象を受ける」と話した。衆院選で宮沢氏を応援した磐田市議は「裏切られた」と語った。【山田英之】

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