10月24日に行われる運命の日、ドラフト会議。北海道の選手では、小樽市の北照高校、MAX148キロの左腕、高橋幸佑投手の上位指名が期待されている。
一般入試から強豪校へ いい意味で“できること”がなかった120キロ左腕が急成長
高橋投手は横浜から一般入試で北照高校に入学。当時を振り返り「ストレートは120キロ出ればいいぐらい」と語る通り、強豪校に行けるレベルの選手ではなかった。
北照高校は過去にプロ野球選手を何人も輩出してきた強豪校。過酷な練習と寮生活の慣れない環境に苦労し、80キロあった体重が60キロに落ちた。
上林弘樹監督も「途中でやめるんじゃないかと心配していました。」と語るほどだった。
それでも、上林監督は高橋投手に大きな可能性を感じたという。当時を振り返りる。
「素質があるかどうか見えていなかったけど、投げ方が良かった。トレーニングもダメ、走れない。それができてきたらボールが速くなることは分かっていた。いい意味で“できること”がなかった」
期待に応えるように、高橋投手は毎食1キロの白米が用意された食トレと、ウェイトトレーニングをこなし急成長。120キロ程度だったストレートは140キロを超えるようになった。
今年4月には侍ジャパンU―18代表候補合宿に呼ばれた。
「世代ナンバー1と言われていた正林輝大選手から三振を奪えたことが自信になった」
この合宿でアピールに成功し、自信をつけた高橋投手はドラフト候補に成長。今や上位指名の期待もかかる高校屈指の左腕となった。
運命のドラフト会議「叶うなら第2の故郷から…」
ドラフト会議では上位指名の可能性もある。“願わくば指名されたい球団”を聞いてみると…。
「叶うのであれば、北海道日本ハムファイターズに指名していただければうれしいです。生まれたところで第2の故郷なので。この地の道民に愛されて活躍したいです」
横浜で育った高橋投手だが、母親は札幌出身。里帰り出産で生まれた高橋投手の第2の故郷は北海道でもある。当日は横浜から北照高校に家族が全員集合。歓喜の瞬間を待つ予定だ。
高校時代に急成長も“未完の大器“ まだまだ伸びしろ抜群の上半身
食トレとウエイトトレーニングで鍛えられた太ももが逞しい高橋投手。だが、上林監督によると上半身のトレーニングは全くしていないという。
「上半身はまだまだ。腕立て伏せもやっとできるようになったくらい」
高校で120キロ程度だったストレートをMAX148キロまで成長左腕の体は、まだまだ未完成。プロで鍛え上げられ、どんな成長をするのか楽しみだ。
高橋幸佑(たかはし・こうすけ)投手
2006年12月31日札幌市生まれ。左投げ左打ち。ストレートの最速は148キロ。身長177センチ、80キロ。家族は両親と姉。
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