福島県郡山市出身の俳優・西田敏行さん(76)が、10月17日に東京・世田谷区の自宅で死亡しているのが見つかった。病死とみられている。西田さんは最期まで福島県に寄り添い、ふるさとの人たちを励ましてきた。

<地元・郡山市から悼む声>
訃報が伝えられた地元・郡山市。街の人たちからは「地元もひっくるめたうえで、日本に良い影響を与えた人なのでさみしい」「すごくショックです。すごく好きな俳優さんなので、とてもショックですね」との声が聞かれた。

<西田さんと福島県>
西田さんは、中学校を卒業後に上京。多くのテレビドラマや映画・舞台に出演し、数々の賞を受賞するなど、まさに日本を代表する俳優の一人だった。
平成4年からは「しゃくなげ大使」としてふるさと・福島県をPR。
2001年に開催された地方博覧会「うつくしま未来博」で、パビリオンの一つ「水の惑星・ジアース」でナレーションを担当し話題となった。
2011年に起きた東日本大震災では、西田さんはすぐに福島県内に駆けつけ、ふるさとを応援してきた。

<よく訪れていた飲食店>
西田さんが郡山市に帰ってきた際に、よく訪れていたという飲食店「もうもう亭」の社長・二瓶学さんは「突然のことで驚いています。よくお友達と、焼肉とお酒と楽しそうにお食事していたのでとても残念に思います。うちのパートさんと写真を撮ってくださって、とても優しく気さくな感じでした」と話す。
厨房に飾られている西田さんのサインは大切な宝物だという。二瓶さんは「おいしいと言ってもらったことが、すごく心に残っている。試行錯誤していたときなので余計うれしくて、サインを見てまたおいしく作ろうって思えた」と思い出を語った。

<故郷・ふくしまへの思い>
2018年には俳優としての活躍、そして東日本大震災後は福島県産農産物の風評払拭に向けた活動などが評価され、4人目となる福島県民栄誉賞が贈られた。
その時のスピーチで西田さんは「俺、今本当に正直な気持ち、福島をふるさとに持って本当に”いがった”なって思っています、本当にありがとう」と語っていた。
その明るい人柄で、誰からも愛されていた西田さん。県民にこんなメッセージを残していた。
「この福島が立派に復興するのを、皆さんで手を携えて見届けましょう!頑張りましょうね!」

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