「甘い言葉」で恋心を抱かせて金をだまし取るいわゆる「ロマンス詐欺」で、48歳の専門学校教員が『日本人女性を名乗る人物』に暗号資産の投資話をもちかけられ、現金およそ80万円をだまし取られていたことがわかりました。

■「仕事頑張ってね」恋心抱いた教員

警察によると、滋賀県栗東市に住む48歳の専門学校教員のもとに、先月9日、日本人女性を名乗る人物からSNSのダイレクトメッセージが届きました。

日本人を名乗る人物は「仕事頑張ってね」などとメッセージを送り男性教員の仕事を応援。
教員は、およそ10日間、この人物とやり取りするうちに恋愛感情を抱くようになりました。

■恋心抱く人物からの「暗号資産の投資話」信じてしまった教員

その後、日本人女性を名乗る人物は「国際取引所で取引をすれば100倍の取引ができ、少量の資金で高額な利益を稼ぐことができる。一緒にしないか」などと教員にメッセージを送り、暗号資産の投資話を持ちかけてきたということです。

また、「口座を持っていなければ取引できない」と伝えられた教員は、ネットバンキングの口座を開設し、指定された口座に送金しました。

すると、日本人女性を名乗る人物から紹介された投資アプリ上で、利益が出ていると表示されたことから、教員はその後も送金を続けたということです。

■“換金しないで”信じてさらに送金 銀行から指摘受け「だまされた」と気付く

しかし、教員が暗号資産を日本円に換金しようとした際、日本人女性を名乗る人物から「国際取引なので手数料を払う必要がある。換金手続きには州税を払う必要がある」などと換金しないように伝えられました。

教員はこの言葉を信じ、さらに送金を続けましたが、銀行から暗号資産について「大丈夫なのか、調査が必要ではないか」と言われ、投資アプリが偽物であることに気付いたということです。

最終的に、教員は20日間で指定された口座に5回送金。
あわせておよそ80万円をだまし取られましたが、偽の投資アプリ上では300万円ほどの利益が出ていると表示されていました。

■「仕事頑張ってね」の言葉「好みの顔の写真」で信用

警察の聞き取りに対して、教員は「『仕事頑張ってね』と伝えられ『いい人やなぁ』と思った。写真も送られてきて信用してしまった。好みの顔だった」などと話しています。

警察はいわゆる「ロマンス詐欺」とみて捜査するとともに、「SNSで知り合った人物から、暗号資産による投資を持ちかけられ送金を指示されたら、詐欺だと思って警察に相談してほしい」と注意を呼びかけています。

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