ノルウェーのノーベル賞委員会は11日、日本原水爆被害者団体協議会に今年のノーベル平和賞を授与すると発表した。日本の受賞は1974年の佐藤栄作元首相以来50年ぶり。
報道陣に広島県の湯崎英彦知事は「心からお祝い申し上げたい。被爆者は長年、証言や文書で被爆の実相を発信し、核兵器廃絶を訴え続けてきた。核兵器使用の悲惨さを理解することが核兵器廃絶に向けての第一歩であり、廃絶に向けての被爆者のたゆまぬ活動が核兵器廃絶に向けた力の源泉となっている。このような被爆者の不屈の努力に光をあて、評価されたことに感謝し、平和を訴え続ける被爆者の皆様の努力、功績に対して、改めて心より敬意を表する」と祝福した。
さらに「ウクライナ戦争やパレスチナ自治区ガザの戦闘といった状況下、核兵器使用や核抑止の強化、新たな核保有といった議論が世界で高まっている。それがどれほど愚かなことかを被爆者はずっと訴えてきており、ノーベル賞がそのことを改めて世界に思い返させてくれるのではないか」と話した。【高田房二郎】
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