日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が今年のノーベル平和賞に決まったことを受け、2017年に同賞を受賞したNGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の国際運営委員、川崎哲さん(55)は自身のブログに「今こそ世界は、被爆者の声に耳を傾けなければならない」とつづった。
川崎さんは受賞について「これまでつらい記憶を思い出しながら、被爆の実相を語ってきてくださった一人一人の顔が思い浮かぶ。本当にうれしい」と喜びを表現。「世界でまた核兵器が使われるかもしれないという危機的状況である今だからこそ、日本被団協に授賞してくださったと思う」と推測した。
日本でも戦争体験や被爆体験が風化していることについては「私たちが改めて、日本が唯一の戦争被爆国であり、核兵器廃絶に向けて世界を主導する役割を担わなければならないということを思い起こす好機」と強調。「日本は核兵器禁止条約に署名・批准すべきだ。私たちは今こそ、戦後平和主義の原点に立ち返り、武力によらずに諸国民の信頼と国際協調によって平和を作るという原則を高く掲げるべきだ」と訴えた。【遠藤浩二】
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