生活上の便宜を図る見返りに金銭をやり取りしていたとして、9月に盛岡少年刑務所(岩手県)の刑務官と受刑者が逮捕された事件で、2人が10月9日に起訴されました。
また受刑者が書籍の差し入れを刑務官に頼んだことがあると話していることが関係者への取材で分かりました。
起訴されたのは盛岡少年刑務所の刑務官・坂本孝誠被告(27)と受刑者の平田将被告(31)です。
起訴状によりますと、坂本刑務官は盛岡少年刑務所の中で平田受刑者の金品の所持や使用、それに手紙の送付や受け取りに関する検査で便宜を図った見返りに、2023年11月から2024年1月まで合わせて15万円を受け取ったとして坂本刑務官が収賄の罪に、平田受刑者が贈賄の罪に問われています。
盛岡地検は2人の認否を明らかにしていません。
これまでの取材で平田受刑者は刑務所の検閲を通さずに出されたとみられる手紙で、用途を告げず「サカモトコウセイ」名義の口座に10万円を振り込むよう親族に求め、親族は不審に思いながらも金を振り込んだことがわかっています。
また知人に対しては「刑務官からゆすりを受け金を渡した」と手紙で伝えていたこともわかっていますが、その後の取材で平田受刑者がこの主張と食い違うような話をしていることが新たにわかりました。
関係者によりますと、2人は主にメモでやりとりしていましたが、平田受刑者は「自分の欲しい書籍などの名前をメモに書き込んで坂本刑務官に差し入れを頼んだことがある」と話しているということです。
全容が見えていない今回の贈収賄事件、今後の裁判が注目されます。
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