北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没して乗員乗客全26人が死亡・行方不明となった事故で、釧路地検は9日、運航会社「知床遊覧船」の社長、桂田精一容疑者(61)=北海道斜里町=を業務上過失致死罪で起訴した。
海難事故で、乗船していない運航会社社長の刑事責任を問うのは異例。ただ、地検は「運航管理者」を兼務する経営トップによる安全管理上の過失が、多くの犠牲者を出した事故につながったと判断した。
桂田被告は2022年4月23日、荒天が予想される中、運航管理者として出航を見合わせたり航行を中止したりするなど安全確保に必要な義務を怠り、カズワンを沈没させ乗員乗客を死亡させたなどとして、9月18日に同容疑などで逮捕されていた。【伊藤遥、後藤佳怜】
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