【名護】「元祖ソーキそばの店」として知られる我部祖河食堂。創業者で、現在も名護市我部祖河の本店を切り盛りする金城源治さん（９５）と妻の文子さん（９７）がこのほど、「最高齢の現役で働く夫婦」としてギネス世界記録に認定された。認定を受け源治さんは「健康の許す限り働き続けたい。１２０歳くらいまでは大丈夫かな」とユーモアたっぷりに喜びを語った。（北部報道部・前田高敬）

　夫妻は現在も毎週月曜の定休日を除く毎日、本店でそばを作る。源治さんは「そば１本サービスするさあ」が口癖。目を離すと決められた数以上にどんどんソーキを乗せようとする人の良い夫を「姉さん女房」の文子さんが支えてここまで来たという。

　認定された６月９日時点での２人の年齢を合わせた「１９２年２６７日」が世界記録となった。

　元は精肉・鮮魚店を営んでいた夫妻は、給食の食材を卸していた近隣の小学校長との雑談の中から「ソーキを乗せた沖縄そば」の着想を得て１９６６年に現在地で創業。当時は田んぼしかない地域だったが、しっかりした食べ応えが受けて広まった。ソーキそばは今や県民だけでなく観光客にも定着している。

　ギネス認定報告のため８日、名護市役所を訪ねた文子さんは「皆が来てくれて、食べた後は笑顔で帰ってくれる。それがうれしい」と胸を張った。

　源治さんは「友達が来ようと初めての人だろうと、細かいことは気にせず楽しく接することが一番」と夫妻と店の歩みを振り返った。

（写図説明）「現役で働く世界最高齢の夫婦」とのギネス認定証を手に笑顔を見せる金城源治さん（左）、文子さん夫妻＝８日、名護市・我部祖河食堂本店

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