台風19号災害からまもなく5年です。千曲川の堤防決壊で大きな被害を受けた長野市長沼地区で10月6日、「半鐘」を鳴らして避難を呼びかけた当時の消防団の活動を描いた映画が上映されました。

長野市長沼地区で開かれた「東日本台風災害5周年のつどい」。会場で、ある映画が上映されました。

タイトルは「決断~火の見櫓に登った男たち~」。実話に基づく30分の映画です。

2019年10月13日未明、台風19号による大雨で千曲川が増水し、堤防が決壊。多くの住宅が浸水しました。

その直前、長沼地区に鳴り響いたのが、「半鐘」です。決壊の恐れを受けて消防団の分団長が避難を促そうと団員と手分けして打ち鳴らしました。

飯島基弘分団長(当時):
「古い地区なので危険を知らせるには半鐘が一番分かりやすい。本当にカンカン間髪入れずに、たたけるだけ。早く逃げてほしいと」

映画は、多くの人を救ったこの実話を教訓として後世に伝えようと制作されました。

そして、災害から5年を前に、長沼地区で初めて上映されたのです。

映画を観た人はー。

エキストラとして参加した子ども:
「すごかった」
「災害が起こったときにいろんな人が活躍している」

当時地区に在住していた住民:
「私が知っている場所も映っていてその時のシーンを見ると、うるっとするタイミングがある。子ども・孫の世代に伝えて、災害が発生しそうなときには人命を守ることに一役買う映画になるのでは」

モデルになった元分団長はー。

映画のモデルとなった元分団長・飯島基弘さん:
「地域の先人から過去の水害の状況などメッセージを受けながら生きてきた。5年前の災害により私たちはメッセージを聞く立場から伝える立場になった。自分の命を自分で守ることを、子どもたちが学ぶことを願う」

住民を守った判断と行動。映画が今後、各地の小学校などでも上映される予定です。

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