川崎市の浮島処理センターに到着し、クレーンでつり上げられた能登半島地震の廃棄物=2024年9月27日午前10時20分、和田浩明撮影

 今年1月の能登半島地震で、損壊した家屋などの解体や撤去で発生した廃棄物の受け入れが27日、川崎市臨海部の浮島処理センターで始まった。石川県輪島市と珠洲市の廃棄物合計約8トンが午前10時ごろ到着。今後焼却され、浮島埋め立て処分場で最終処分される。

 石川県や川崎市などによると、能登半島地震の廃棄物は推計332万トンに達し、市が1年間に処分するごみ約33万7000トンの10倍近くに上る。同県と環境省の要請を受け、市では東京都、横浜市と連携して処分することをすでに決めていた。

川崎市の浮島処理センターに27日到着した能登半島地震の廃棄物=2024年9月27日午前9時59分、和田浩明撮影

 この日到着したのは、川崎市が所有する長さ12フィート(約3・6メートル)の鉄道輸送コンテナ2個分の震災廃棄物。JR貨物として金沢市から隅田川駅まで鉄道で運ばれ、トラックで浮島まで輸送された。木くずやプラスチック片が目立ち、川崎市の担当者によると「倒壊した建物に残された家財道具など」という。

 市では2026年3月末まで、1日あたりコンテナ1~2個分(約4~8トン)を受け入れる。月間約250トンまで受け入れる予定だが、要請があれば引き上げも可能という。福田紀彦市長は「被災地の早期復興に協力したい」と話している。【和田浩明】

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