死刑判決が確定した袴田巌さんの再審・やり直しの裁判で、静岡地裁は、有罪の根拠とされた衣類を捜査機関のねつ造と認定し、無罪とする判決を言い渡しました。

静岡地裁から、テレビ静岡・小松建太アナウンサーが中継でお伝えします。

裁判長は無罪を言い渡したうえで、捜査機関による証拠のねつ造を認定する踏み込んだ判断をしました。

1966年、当時の静岡・清水市で一家4人を殺害したなどとして死刑判決が確定した袴田巌さんについて、静岡地裁では再審・やり直しの裁判が行われてきました。

これまでの裁判で、弁護側は犯行着衣とされる5点の衣類について「捜査機関がねつ造した」として無罪を主張し、一方、検察側は「捜査機関のねつ造は不可能だ」と死刑を求めていました。

26日の判決で静岡地裁は、犯行を認めた自白は実質的にねつ造と認められ、5点の衣類も捜査機関によってねつ造されたとして、無罪を言い渡しました。

判決後、自宅で支援者からいいことがあったと聞かされた袴田さんは「さて」と話し、散歩に出かけていったということです。

これまでの死刑囚の再審事件ではいずれも無罪判決となり、検察側が控訴を断念していて、今後、検察側がどう対応するのか注目されます。

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