能登地方に甚大な被害をもたらした記録的豪雨。
これまでに9人が死亡し、安否がわからない人を含む、7人の行方がわからなくなっています。

能登半島地震の復旧工事をしていた作業員など2人の死亡が確認された、石川・輪島市にある中屋トンネル。
そんな現場で奇跡的に助かった男性が証言しました。

奇跡的に救出された堂口英司さん:
後ろから崖崩れの土砂がだんだんだんだん押し寄せてきて、車も埋まってしまったし、こりゃダメやと思った、ずっと一晩中外で。

入り口が茶色い土砂に埋もれる中屋トンネルは、能登豪雨で作業員ら2人が犠牲になった現場です。

周辺の住宅にも流木は押し寄せ、車が乗り上げたままの状態。
再開直前で再び被害を受けたトンネルは、25日も道の復旧や土砂の撤去作業が行われていました。

この工事現場で土砂崩れが起きた当時、交通誘導をしていた堂口英司さんは、奇跡的に無事でした。

中屋トンネルから救出された堂口さん:
30分ほど仕事していたら中止になりまして、現場の両方が崖崩れしたんですよ。「迂回路で行けますよ」と言うので(行ったら)、その途中で崖崩れしていて行けなかったので戻ったんですよ。戻ったらこっちも崖崩れで行けないので、そこで車は停止して…。

土砂崩れに阻まれ、車は身動きがとれない状態となり、消防などに連絡した堂口さん。

堂口さん:
車の中も水浸しになって水没した。後ろから崖崩れの土砂がだんだん押し寄せてきた。「こりゃダメだ」と思って、ずっと一晩中外です。

そして、翌日の午前10時ごろ…。

堂口さん:
警棒やら傘やら「助けてくれ!」って振ったんです。(ヘリが)私のところを旋回して、ゆっくり戻ってきてくれたので。涙が出たね。「助かった」と思った。

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