「利息が必ず出る」などとうそを言い、代表を務める保険会社「東日本保険財務企画」の社債購入費用をだまし取ったとして、49歳の元会社社長・清水直明容疑者(49)が詐欺の疑いで逮捕された事件で、被害を訴える人たちが証言したのは、まさかともいえる清水容疑者の裏切り行為でした。

宮城県内在住の50代女性
「資産運用という形で金を預けてみませんかって。預けて年1回に利息を受け取れるという」

宮城県内に住む50代の女性です。女性は2014年から知人の紹介で、清水容疑者が経営していた東日本保険財務企画に金を預けていました。金利は3%から6%の高金利で、過去には年間300万円以上の利息を受け取ったこともあるといいます。

宮城県内在住の50代女性
「利息とか支払いも決まった時期に私から催促することなく、向こうから『いつにいくら持っていきます』っていう連絡が来て、きっちり支払ってもらっていた」

しかし、去年9月、事態が急変。清水容疑者本人から女性のもとに「コロナになったので金を返すのを待ってほしい」と連絡があり、その数日後、会社は突然、事業を停止しました。女性が親の遺産などを使い、さまざまな名目で清水容疑者の会社に預けた金は1億2千万円ほどに膨れ上がっていました。

宮城県内在住の50代女性
「だますってこと自体、なんか未だに信じられないっていう」

こうした被害を訴えるのは女性だけではありません。「東日本保険財務企画の被害を訴える会」の代表を務める男性です。男性は清水容疑者が代表を務めていた「東日本保険財務企画」の元社員でもあります。

元社員で“被害者の会”代表の男性
「個人での被害者が86人ほどいて、金額が総額15億円以上の被害が公表されている」

男性が証言してくれた流れはこうです。清水容疑者は知人や過去の勤務先での人脈を使い、会社の運用資金として金を集めていました。

元社員で“被害者の会”代表の男性
「清水自体が郵便局当時から営業成績が良くて、トップセールスマンとしてやってこられた方で、それをもとに自分で独立して開業した流れでしたので。全てお金の管理から100%清水自身が自分の会社として経理も含めて管理しているような形でした。会社自体は順調なんだろうとしか周りは見ていなかったし、私もそう思っていました」

しかし、実際は資金繰りが悪化し、金を集めては返済にあてる、いわゆる“自転車操業”の状態だったことが自己破産の申し立てを受けた裁判所の調査で明らかになりました。ところが…

元社員で“被害者の会”代表の男性
「ネットの競艇だけでも実質5億4000万。結果、十数億円をギャンブルで消費していたことが判明して怒りでしかないですよね。信じられないです」

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