能登半島地震から半年近くがたっても焼け野原が残る「朝市通り」周辺=石川県輪島市で2024年6月14日、本社ヘリから加古信志撮影

 能登半島地震発生1年となる2025年元日に奥能登で追悼式典を開くことを13日、石川県の馳浩知事が表明した。犠牲者遺族らに加え、災害対応を指揮した岸田文雄首相や、今後就任する新首相に出席を要請する。

 この日開かれた県議会本会議で説明した。馳知事は、来年元日を「追悼の意を表す大事な日」とし、国や市町と内容について調整する考えを示した。

 開催地は、特に被害が甚大だった奥能登がふさわしいとして、交通アクセスの利便性などから、輪島市の日本航空学園体育館で行うとした。出席者については、被災者や地元首長のほか、政府・国会関係者らを挙げ、犠牲者に黙とうをささげたいとした。議会後には、記者らに「現首相も招きたい」と述べた。

 2016年4月に発生した熊本地震に関しては、1年後に熊本県庁で犠牲者追悼式があり、安倍晋三首相(当時)が出席した。石川県は、被災地で実施し、復旧・復興状況を見てもらう方針だ。

 ただ、首相は例年、元日午前に皇居で開かれる「新年祝賀の儀」に「三権の長」の1人として参列しており、夕方に能登半島で開かれる追悼式に出席するのは、時間的に難しい調整が必要になる。【竹中拓実】

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