「カズワン」が沈没した知床半島のカシュニの滝付近。海に出た観光船から撮影した=北海道斜里町で2022年9月3日、木下翔太郎撮影

 北海道・知床半島沖で乗員乗客全26人が死亡・行方不明となった観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の沈没事故は23日、発生から2年を迎えた。船が出港したウトロ漁港のある斜里町では追悼式が開かれ、犠牲者の冥福を祈るとともに、二度と悲惨な事故を繰り返さないと誓った。

 追悼式は町などが主催し、町内の会場に遺族や町・国の関係者ら約150人が参列。山内浩彰町長は「被害者の無念や最愛の人を失ったご家族の不条理を思うと、やるせない気持ちでいっぱいになる。このような事故が知床の海で、山で二度と起きることがないよう、私たちは何をすべきか。地域全体で繰り返し問い直し、安心安全を具体的に一つ一つ積み重ねて実践していく」と式辞を述べた。その後、事故が起きた午後1時10分ごろに全員で黙とうをささげた。

 事故を巡っては、20人が死亡。6人が行方不明のまま見つかっていない。【伊藤遥、金将来、本多竹志】

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