福島第一原子力発電所2号機で、9月10日、燃料デブリの試験的取り出し作業が再開された。午前7時20分にロボットを格納容器に向けて投入し「着手」に成功したという。

今後、釣り竿型のロボットで格納容器底部のデブリを3グラム以下程度採取する計画で、約1週間かけて燃料デブリにまで到達し、その後約1週間でデブリを取り出す計画だが、作業の進捗によっては前後する可能性があるとしている。

燃料デブリの試験的取り出しをめぐっては、8月22日に作業に着手しようとしたところ、ロボットを格納容器に押し込むための「棒」の順番にミスが見つかり直前になって中断した。
この「棒」を運び込んだ時から作業開始まで約1カ月ほど間違いが放置されていて、東京電力が棒の搬入や据え付けに立ち会わず、現場の確認を怠ったことが問題視されている。

現場のミスの修正作業は9月8日までに完了し、翌9日に東京電力の小早川社長自ら現場を遠隔で確認したうえで作業の再開を決定。10日の作業には東京電力社員が立ち会い、ミスの再発を防ぐ。

第一原発の1号機から3号機までには約880トンのデブリがあると推計されていて、今回の試験的取り出しでは3グラム以下を採取する計画。
東京電力は第一原発の廃炉を2051年までに完遂するとしている。

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