静岡県牧之原市の認定こども園の送迎バスに、園児が置き去りにされ死亡した事件から5日で2年です。娘を失った父親は「悔しい気持ちはいまも残っている」とコメントしています。

命の落とした場所に花

献花台に手向けられた花。2022年9月5日、この場所で当時3歳だった女の子が命を落としました。

献花に訪れた人：
女の子で同じ年の孫がいるもんだから余計に。解決策なんてないと思うけどね。時間をかけて、なるべく早く少しでも安らかになってほしいなと思います

献花に訪れた人：
私たちも子供を預かる仕事をしていますので、車を使った送迎をしている仕事なので、私たちも気を付けないといけない、そういった思いできてます

静岡県牧之原市の認定こども園・川崎幼稚園に通っていた河本千奈ちゃん（当時3歳）。

送迎バスに乗って向かった園の駐車場でバスの中に置き去りにされ死亡しました。死因は重度の熱中症「熱射病」でした。

事件をめぐり 2024年7月 静岡地方裁判所は、当時バスを運転していた元園長に禁錮1年4カ月の実刑判決を言い渡し、すでに刑が確定しています。

「遺留品が戻ってきた。妻と泣いた」

千奈ちゃんの父親は4日、SNSに次のように投稿していました。

父親の投稿：
きょうの夕方 千奈が身につけていた遺留品が戻ってきた。妻と泣いた。次女が妻の涙を拭いていた。2年前の9月4日に戻れたらどれだけ幸せだろうか

また報道陣の取材に「今でも悔しい」と苦しい胸の内を明かしています。

父親：
私も妻も毎週必ず泣いていると思います。家のこの場所でこういうことをやっていたとか、一緒によく遊んだ公園、お風呂に入ったとき髪を乾かしていた千奈ちゃんを思い出したとき、こみあげてくるものがあります。今でも悔しいし、恨む気持ちは消えないんだろうなと思います

廃園を求める　損害賠償請求訴訟も

元園長の息子で川崎幼稚園の運営法人・榛原学園の理事長は「遺族への償いを続け、安全管理をさらに徹底し、地域から必要とされる役割を果たしてまいります。」などとコメントしています。

一方 遺族は、事件直後に園側が約束した「廃園」、または別法人の運営になるよう面談を重ねていくとともに、今後 園の関係者に損害賠償を求める訴えを起こす方針です。

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