世界遺産で国宝の姫路城の「入城料」について、兵庫県姫路市が市民以外の料金を2~3倍に引き上げる方向で検討していることが4日、市への取材で分かった。石垣の耐震化など城の維持管理に必要な財源を確保する狙いで、外国人観光客向けに手荷物預かりや飲食店の割引などのサービスを付加した高価格帯プランの新設も検討している。
清元秀泰市長が6月の国際会議関連行事で外国人入城料を約4倍に引き上げる案に言及。その後、市議会から「城のイメージを下げる」などと慎重意見が相次ぎ、市外の観光客を一律で値上げする方針に転換したという。
現在、18歳以上の入城料は千円。市は市議会や文化庁との協議を踏まえ、早ければ2026年春ごろの料金体系見直しを目指す。市民は現行料金を据え置く方針。市の担当者は「姫路城は国内の他の城郭に比べて国宝や重要文化財の建造物群が多く、入城料は城を保存継承するための大切な財源になる」としている。
市の統計によると、姫路城の23年度の総入城者数は約148万人。うち外国人は約45万人で過去最多だった。(共同)
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