台風10号に伴う大雨で、静岡市では8月26日午後5時から9月1日午前5時までの間に、アメダスによる速報値で728.0ミリを観測しています。

こうした中、駿河区の久能地区では8月31日に土砂崩れが発生し、周辺の農業用ハウスが埋もれました。

現場近くに住む男性によると「雷のようなゴロゴロという音が数秒続き、窓を見たら土砂が上から流れている状態だった。すごく土の臭いがして、1分くらいはずっと流れていた。雨が少し収まってきたかなという時にちょうど土砂が流れ出した」ということです。

また、被害を受けたイチゴ農家の男性は「(この地で生活して)75年で初めて」と困惑した表情を浮かべました。

一方、清水区の村松地区にある鉄舟禅寺では裏山が崩れ、40基あまりの墓石が土砂に呑み込まれました。

9月1日、偶然墓参りに訪れ被害を知ったという夫婦は「来る時に『あそこはいつ崩れてもおかしくないよね』と話しをしながら来たので…え?」と絶句し、「びっくりした」とため息をこぼしました。

世永天山 住職によると裏山が崩れたのは8月31日午後4時頃で、当時は寺にいて「大雨により土砂崩れの音も一切聞こえなかった」ものの、近隣からの連絡を受けて確認したところ「上から滝のような泥水が外まで流れ下っていて、手のつけようがなかった」ということです。

いずれも人的被害はありません。

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