“頂き女子”を名乗り、3人の男性から多額の金をだまし取った罪などに問われている渡辺真衣被告(25)。

これまで本人との接見を重ねてきたFNNは、来週の判決を前に渡辺被告の手記を独占入手した。

87ページにわたってつづられた文章からは、何が浮かび上がってくるのだろうか。

手記全体の半分以上を占めていたのは、少女時代の嫌な記憶。

細かく書きつづられた家族との関係の中で、父親に関する部分は暴力にあふれていた。

渡辺被告の手記より「お前、包丁隠しただろ。今から包丁買ってきてお前のこと殺すからな。私は本当に殺されちゃう、怖い誰か助けてと思い、勇気を出して、110番を押しました」

しかし駆けつけた警察官の目には、“親子げんか”に映ったという。

渡辺被告の手記より「アイス買ってきて仲直りしようと思ったんだって。私の心、全部崩れ落ちて何にもなくなっちゃった。この世界に期待するのをやめた日でもありました」

さらに、心のよりどころだった母親からも、心ない言葉をかけられたという渡辺被告。

家族に絶望した末、最初に居場所を求めたのはネットの世界だった。

ネットで出会った年上男性の欲望に体で応えることで、自身の存在意義を感じる日々。
そして20歳のころ、さらに満たされる場所に出会った。

渡辺被告の手記より「ホストだけは笑わせてくれて、すごく楽しいと感じさせてくれた。こんなに楽しい経験、生まれて初めてで幸せだった。生きる意味を見つけられた、とすごく気持ちが明るくなり、人生が救われた気がした」

渡辺被告はこのころ、風俗店勤務で得た収入をほぼ全て、1人のホストに貢いでいたという。

しかし、金を用意できず、「ホストをNo.1にできなかった」という理由で、自身の存在意義を見いだせなくなった。

そんな時、頂き女子誕生の決定的出来事があったという。
それは、渡辺被告のもとに届いた、1通のLINEだった。

50代男性からのLINE「大丈夫?」、「少しだけなら助けたい」、「真衣ちゃんを助けたい」

渡辺被告の手記より「少しだけなら助けたいと言ってきてくれて、いきなり30万くらいを振り込んでくれました」

手当たり次第に頼み込んでいた風俗店の客からの支援。

この成功体験から、ほかの客からも金を引き出すようになる。

渡辺被告の手記より「私は、そのころからお金はいろんな男性にうそをついてもらえばいいんだと考えが固まりました」

こうして生まれたのが、頂き女子だった。

その後、男性から金をだまし取る自身のテクニックをマニュアルにして販売するようになった渡辺被告。

多いときには、月に400万円をホストに貢ぐようになったという。

当時の罪を振り返った部分は、書き殴るような文字でつづられていた。

渡辺被告の手記より「お客さんから、1000万円を出してもらった。お願いするとき、うそをついて丸めこもうとしている」、「女の子に詐欺を勧めてしまった。被害者もそれにともない増えた。このおかしさに気づいて、やめられてたらよかった。ごめんなさい。私は狂ってる」

2023年8月に逮捕された際、渡辺被告は捜査員に「捕まえてくれてありがとう」と告げたという。

世間の関心を集めた頂き女子が寄せた独占手記。
そこには力強い文字で、次のようにもつづられていた。

渡辺被告の手記より「本当の救いって一体何? それがわかるようになったら、私と同じ境遇の女の子たちに本当の救いを教えてあげられる存在になりたい。もう誰も傷つけたくない。強く生きられる女性になります」

検察側の求刑は懲役13年。
注目の判決は4月22日に言い渡される。

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