長崎県内の県立高校の部活動で不適切な指導をしたとして、県教育委員会は20日、女子柔道部の顧問を務めていた男性教師を停職6カ月の懲戒処分にした。男性は今回の処分を受けてすでに退職しているが、過去にも体罰で懲戒処分を受けている。

精神的苦痛を理由に生徒は転校

停職6カ月の懲戒処分となったのは、長崎市内にある県立高校の元男性教師(46)。

長崎県教委の会見
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男性は女子柔道部の顧問を務めていた2024年4月、部員の前で、入部を予定していた生徒2人に「学力が低い」「経済的に厳しい」など事実と異なる発言をした。2人は柔道部に入部したものの精神的苦痛を理由にまもなく転校している。また他の部員に対しても、やる気がないように見えたなどの理由で「腐ったみかん」と言うなど、複数の不適切な指導もあったという。

過去にも体罰 口止めも

男性は11年前と2023年にも、体罰などで懲戒処分を受けている。2023年には部活動中などに部員の顔を叩いたり足を蹴るなどした上、口止めもしていたことがわかっている。

当時、男性は「二度と体罰はしない」と話していた。今回の処分を受けて男性は8月19日付で退職している。

今でも部員は男性宅で寮生活

男性が顧問をしていた女子柔道部は、全国でも活躍する強豪校だ。

男性が指導していた女子柔道部は強豪校

男性の自宅は部員たちの寮となっている。今回の事態は4月に保護者が学校と県教委に連絡をして明らかになり、その日に男性は顧問から外された。しかし県教委によると現在もまだ16人が寮生活を続けているという。寮生活については保護者や部員の聞き取りを続け、2024年度中に結論を出すとしている。

(テレビ長崎)

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