東京電力は、福島第一原子力発電所2号機での燃料デブリの試験的取り出しに、8月22日に着手する予定だったが、操作手順を間違えて中断した。
燃料デブリ取り出しロボットを押し込むための準備をしていたところ、押し込むための棒の順番が間違っていることに現場の作業員が気付いたという。
押し込むための棒は5本あるが、本来予定していた棒ではないものが準備されていた。
明日以降の再開を目指すが、具体的な日程は未定。
第一原発が立地する大熊町の吉田町長は「燃料デブリの取り出しは長期にわたる廃炉作業の中でも最難関の課題であり、試験的取り出しはその入口となる重要な作業の一つと認識している。町が復興する大前提は廃炉が着実に進むことであり、安全を最優先に、一工程ずつ確実に作業を進めていただくよう強くお願いしたい」とコメントした。
2011年に事故を起こした第一原発の1号機から3号機までには、核燃料が溶け落ちて金属などとまじりあった燃料デブリが合わせて約880トンあると推定されている。
燃料デブリは極めて高い放射線量で人が直接近づけないため、その扱いは廃炉作業の最難関と言われ、これまで試験的取り出しは3回延期されていた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。