7月の大雨で、近くを流れる川の水があふれ梨畑の約3割に被害があった酒田市の刈屋地区で、特産品の「刈屋梨」の収穫が本格的に始まった。
ことしも立派に実った大きくて甘い「刈屋梨」。
酒田市刈屋の小松賢さんの梨畑では、21日朝、「幸水」の収穫作業に追われていた。
ことしは春先に天候に恵まれ霜の被害はなく、梨の出来に大きな手応えを感じていた矢先にあの雨が襲った。
(刈屋梨農家・小松賢さん)
「ことしは最高の花粉交配の様子だったんだけど…。いっぱい花芽がなって落とすのが大変なくらいだった」
7月25日の記録的な大雨であれた川の水が川沿いの梨畑を襲い、組合に所属する生産者の畑約31ヘクタールのうちの3割で浸水などの大きな被害があった。
梨の木ごと全て流された畑もある中、小松さんの畑は大きな被害を免れた。それでも畑の中に10センチ以上の土砂がたい積し、消毒などの作業に大きな影響があった。
(刈屋梨農家・小松賢さん)
「地面が高いので、ここがこんな感じで体を曲げて入らないと…。(Q.全然勝手が違う?)全然違う」
ことしの出来は太鼓判ながら、小松さんの畑の収穫量は去年に比べ約1割減ると見られていて、組合全体では約3割減る見通し。
(電話を受ける小松さん)
「うちは10アールほど畑が冠水しましたが、そんなに大勢に影響はないです」
心配した消費者からの問い合わせも増えた。
畑に溜まった土砂の撤去が全てが終わらないまま迎えた収穫期。いまは具体的な復旧策より、質の良い梨を届けるため最高のタイミングで収穫することが最優先だ。
(刈屋梨農家・小松賢さん)
「泥や土砂は一部撤去したが、畑の中はどうしようもない。こうして収穫が始まったので手がつけられる問題でもない。収穫を終えて、それからどうしようかと」
収穫作業は10月いっぱい続く。
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