愛媛県にある松山城の城山で発生した土砂崩れから40日。麓の周辺世帯に出されていた避難指示が21日に全て解除されました。しかしまだ自宅に帰れない市民もいて不安は残ったままです。
現場近くで日本料理店を営む竹田利宣さん:
「(午後)3時をもちまして解除ということという報告でした」
電話が鳴って出た相手は松山市の災害対策本部。土砂崩れの現場に近い緑町の一部に出されていた避難指示を解除する連絡でした。
松山城の城山で7月12日に起きた土砂崩れでは、現場に近い20世帯33人に「避難指示」が出されたままでした。城山の斜面では雨から保護するシートの設置が21日に完了し、ようやく全ての区域で避難指示が解除されました。
現場近くで日本料理店を営む竹田さんは「とにかく長かった。さすがにホテルも疲れますね」と一言。今回の災害では自宅兼店舗に土砂が流入。今もホテルでの避難生活が続いています。
竹田利宣さん:
「家に帰ったところで100%安全ということではない。帰ること自体は確かにうれしいことなんですけど安心はできてない」
松山市は避難指示が解除された緑町の一部の地区について、今後はほかの地域より早めに避難指示を発令する対応を決めているものの、現場近くの住民には不安が残ります。
また竹田さんの自宅は今も電気が通っておらず、まだ帰れない状態。避難先のホテルの宿泊費は引き続き市が支援します。
松山市は今回の土砂崩れを巡り、周辺の市民を対象に「見舞金」の支払いを決めたものの、土砂崩れの原因が解明されないなか、補償については「技術検討委員会での結果を考慮しながら様々考えていきたい」としています。
竹田さんは「松山市の管理するものが流れたことによって被害を受けた部分がある。賠償して頂きたいのが一番」と話しています。
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