台風5号が岩手県内に上陸し通過してから8月19日で1週間です。
県内では大槌町の施設で養殖されていたギンザケがほとんど死んでしまい、お盆明けの19日から回収の作業が進められています。
台風5号が県内を通過してから1週間、各地にその爪痕が残されています。
大槌町の大槌復光社協同組合では淡水を使ってサケを養殖していましたが、施設に泥水が流れ込んだ影響で出荷間近だったギンザケの9割以上が死んでしまいました。
被害額は500万円以上に上る見通しです。
大槌復光社協同組合 祝田誠也さん
「おそらく1500匹から1700匹くらい。泥が多く含んでいた水だったので、それが魚に影響した」
大槌復光社ではお盆明けの19日から本格的に死んだ魚の回収を進めていて、今後は生き残った稚魚を育てていくとしています。
一方、今回の台風では避難にも課題が残りました。
台風が大船渡市付近に上陸したのは12日の午前8時半ごろ、県内の沿岸の市町村では、その前日11日の午後6時までに避難所が開設され住民に避難指示が出されました。
県によりますと、11日の明るいうちに避難したのは県全体で1200人ほど。
しかし2019年に襲来した台風19号の際は約2000人が明るいうちに避難していて、今回は800人ほど少なくなっています。
県防災課 駿河芳典危機管理監
「前回に比べて若干数が下回っている認識は多少ありましたので、それはかなり不安な要素になっている」
2019年の台風では暗くなってから大雨特別警報が出され、危険が高まる夜間に約8000人が避難しました。
県ではその教訓が生かされなかったのではと分析しています。
県防災課 駿河芳典危機管理監
「前回から時間が経って危機意識が低下しているのか、自分の所は安全だったということが確認できて避難しなかったのか、色々要因があると思うが確認をしないといけない」
県では今回の避難についてさらに分析を進め今後の早期避難につなげたいとしています。
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