日本三大盆踊りの一つで、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の「西馬音内(にしも ない)の盆踊」が16日夜、秋田県羽後町で始まった。かがり火がともる中、編み笠(がさ)や頭巾で顔を覆った踊り手たちが夜空の下で幻想的な踊りを披露し、集まった多くの人たちを魅了した。18日まで。
この盆踊りの歴史は700年以上前にさかのぼり、修行僧が始めたとされる豊作祈願の踊りと、盆供養の踊りの二つが融合したとの説がある。岐阜の郡上踊、徳島の阿波おどりと並ぶ盆踊りで、2022年に無形文化遺産に登録が決定した日本各地の「風流踊」の一つでもある。16日も国内外から多くの観客が訪れ、夜9時を過ぎても踊り手たちの熱気に包まれていた。
西馬音内盆踊保存会の佐藤寛悦(かんえつ)会長(65)によると、無形文化遺産の決定以降、台湾や中国からの盆踊りへの関心がさらに高まっており、今年はタイでも披露する予定だ。佐藤さんは「コロナ禍を経てようやく盆踊りも元の状態に戻ってきている。この時期には関東などに出た若者も来てくれており、地域の子供たちにこれからも継承していきたい」と話す。【工藤哲】
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