台風7号は、17日未明に福島県に最接近するとみられている。大雨や暴風、高波に加え、線状降水帯の発生が予測されていて、住民に対して早期避難を含め警戒が呼びかけられている。防災士でもある福島テレビの斎藤恭紀気象予報士が、今後のポイントについて解説する。
<アウターバンドが線状降水帯化>
台風本体の雲ではなく、それに巻き込まれるように形成される「アウターバンド」が線状降水帯化する可能性が高い。16日午後9時以降、いわきからかかってくるとみている。
<台風7号の福島県への影響>
・浜通りと吾妻山周辺で大雨となる
・ 浜通りで暴風 中通りも強まる所も
・雨風のピークは16日夜から17日朝にかけて
・高波8メートル 午前0時頃の満潮時と重なる
<台風7号 災害リスク>
・浜通りの小河川を中心に急激な増水や氾濫 沿岸部では満場時に逆流も
・倒木や土砂災害による広範囲での停電リスク
・いわき中心に足場の崩れや看板の落下などに注意
<16日午後6:20時点 いわき市の状況>
いわき市久之浜では、ほとんど雨は降っていないものの、天候は急速に悪化している。海は大荒れの状態で、高波が次々と押し寄せている。気象庁の予報では、浜通りの陸上で最大瞬間風速35メートルの暴風が予想されており、今後さらなる警戒が必要だ。
<南相馬市では高齢者等避難を発表>
南相馬市では、台風7号の接近を受けて午後1時に市内5カ所に自主避難所を開設した。さらに、線状降水帯発生の恐れから、午後4時40分に市内全域に警戒レベル3(高齢者等避難)を発令している。
市内では午後6時時点で、3世帯4人が避難している。避難した方々は、雨が本格的に降り出してからの避難は危険だと判断したそうだ。
気象庁が福島県に線状降水帯の予測情報を出すのは今回が初めてだ。線状降水帯が発生すると、危険性が急激に高まる。さらに夜の避難は危険があるため、浸水想定区域や土砂災害警戒区域に住んでいる人には、特に早めの避難が呼びかけられている。
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