哨戒ヘリコプター「SH60K」=海上自衛隊のホームページより

 木原稔防衛相は21日未明に緊急の記者会見を開き、伊豆諸島の鳥島東の洋上で海上自衛隊のヘリコプター2機と連絡が取れなくなったことを明らかにした。機体の一部と思われるものを洋上で確認しており、潜水艦を捜索する夜間の訓練中に墜落したとみている。それぞれ4人が搭乗し、1人は収容したものの容体は確認中。残り7人の行方が分からず、木原防衛相は「人命救出に全力を尽くす」とコメントした。

 海上幕僚監部などによると、2機は哨戒ヘリコプター「SH60K」。いずれも第22航空群所属で、大村航空基地(長崎県)と小松島航空基地(徳島県)に配備されていた。

海上自衛隊のヘリコプター2機と連絡が途絶えた状況について緊急の記者会見で説明する木原稔防衛相(中央)=防衛省で2024年4月21日午前2時25分、松浦吉剛撮影

 20日午後10時38分に1機の通信が途絶え、同39分に緊急信号が受信されていた。さらにもう1機の通信も午後11時4分につながらないことを確認したという。各機には正副の操縦士と、レーダーなどの機器を操作する隊員が2人ずつ乗っていた。今回の訓練は海上自衛隊のみで実施したもので、事故原因は分かっていない。

 護衛艦など8隻と航空機5機により捜索活動を行っている。【中村紬葵、松浦吉剛】

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