もし巨大地震が発生したら。愛媛県愛南町は約20分後に1メートルの津波が到達すると想定されています。初の臨時情報に住民からは不安の声が聞かれました。

地元の人:
「きのうも1時間は病院に行って避難。やっぱ海が近かったら怖いけんね。避難は高いところに逃げるのが一番」

道の駅「MIC」の女性従業員:
「大きな南海地震が来るんじゃないかっていうのはあるんで、1週間は気をつけましょう、みたいなのがあったので、心配ですね」

町の防災担当の職員は「常日頃からの備えが重要」と町民に呼びかけています。

愛南町・二場健児危機管理専門官:
「(愛南町は)半島部があり、そこにたくさん人が住んでます。孤立するのは間違いありません。俗にいう公助、警察や自衛隊、消防、町職員が来てくれると思い込んでる方が大勢いますがそれは違う。自助の部分ですね。自分のことを自分で準備しましょうと」

担当職員は住民にとって、防災マップで住んでいる場所のリスクを確認してもらうなど、臨時情報は準備を再確認するいいきっかけになったといいます。町は防災無線で注意を呼びかけるほか、ホームページやSNSでの広報を進めていくということです。

愛南町のうち特に自主防災に力を入れているのが柏崎地区です。

柏崎地区自主防災会・浪口靖宏委員長:
「1週間位は孤立しても大丈夫なように、飲み水とか食料とか毛布とか全部用意しております」

柏崎地区は5年前から1年に5~6回の避難訓練を定期的に実施。避難所は住民に浸透しています。防災倉庫には発電機や毛布、倒木を切り倒すチェーンソーのほか、雨や暑さを凌ぐテント。さらに各家庭にボックスが用意されていて、中には必要な食料や備品が保管されています。また各家の中にはヘルメットや懐中電灯が置かれていて、避難所への道中は夜間でも見えるようにソーラーライトが設置されています。

初めて発表された臨時情報。備えあるこの地区でも不安が広がっているため、自助だけではなく共助も欠かせません。

浪口靖宏委員長:
「1人の犠牲者も出さない。『地震が起きたら津波が来る』ということで、避難所へとにかく行くことは徹底しています」

浪口さんは定期的に周囲の住宅に安全確認を含めて見回りにあたっています。88歳の女性には1週間程度は地震の発生に注意するよう呼びかけていました。

この地区では、住民同士で地震への備えを確認したり津波への注意を呼びかけたりながら、この1週間を過ごします。

南海トラフ地震臨時情報を受け県内の自治体も対応に乗り出しています。20の市町のうち、四国中央市を除く全ての自治体で災害警戒本部などが設置されています。また南予の自治体は、ホームページのほか防災無線を使って、今後の地震に備えた準備とともに、冷静な行動を呼びかけています。

特に津波などで大きな被害が想定される宇和島市は、10日からの3連休やお盆の期間も24時間体制で市民の相談などに対応するということです。

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