アフガニスタンの画家が描いた細密画=兵庫県宝塚市で2024年4月12日、鵜塚健撮影
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 アフガニスタンの画家が描いた細密画(ミニアチュール)の展覧会が25日から、神戸市灘区八幡町4の神戸学生青年センターで開かれる。主催する兵庫県宝塚市の西垣敬子さん(88)は「タリバン政権による圧迫や地震被害で、現地の女性画家たちの困窮が進んでいる」とし、売上金を画家の支援にあてる。29日まで。

 細密画は色鮮やかな顔料を使い、細部にこだわり緻密に描く技法。アフガニスタンでは西部ヘラート州で伝統芸術として続いている。展覧会は、現地ヘラート大学で本格的に細密画を学んだ5人の女性画家と、ベテランの男性画家の計6人による作品35点が出品される。

 西垣さんは1994年に「宝塚・アフガニスタン友好協会」を設立。以降アフガニスタンに40回以上渡航し、現地女性の支援にかかわってきた。2004年ごろ、首都カブールで細密画を描く少年と出会ったのがきっかけで関心を持ち、細密画の本拠地ヘラートを行き来するようになった。

アフガニスタンの細密画展を主催する西垣敬子さん=兵庫県宝塚市で2024年4月12日、鵜塚健撮影
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 アフガニスタンは2021年以降、イスラム主義組織タリバンが政権を握り、女性の教育や芸術活動が極めて制限されている。さらに昨年10月に起きた大規模地震が追い打ちをかけ、画家たちは筆や顔料の調達にも苦労しているという。

 西垣さんは「細密画を通じて現地に関心を持ってほしい」としている。入場無料。午前11時~午後5時。問い合わせは同協会(keiko665@gmail.com)。【鵜塚健】

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