賃貸アパート大手レオパレス21(東京)が集合住宅を一括で借り上げ、転貸するサブリース契約を巡り、建物オーナーの女性=沖縄県与那原町=が同社の一方的賃料減額は不当として建物の明け渡しなどを求めた訴訟の判決で、那覇地裁(原美湖裁判官)は8日、請求通り建物の明け渡しと、それまでの月額約42万円の支払いを同社に命じた。県内では複数のオーナーが同様の訴訟を提起している。

 判決文によると、両者は2007年3月、月額賃料約42万円の30年契約を交わした。21年3月、レオパレス社は月額賃料を約38万円とする減額請求権行使を女性に通知し、同年6月分から減額した賃料を支払うようになった。

 女性は翌22年1月、契約解除を通知。建物の明け渡しなどを求め、同年3月に提訴した。

 原裁判官は、一方的に7カ月にわたり賃料を減額したことは「法の規定に明白に反している」と指摘。さらにレオパレス社が関係法令に精通する立場にありながら、「反する方針を積極的に採用し、改めようとしなかった」と断じた。

 レオパレス社は「判決文が届き次第内容を精査し真摯(しんし)に対応する」とコメント。女性の代理人弁護士は「一方的な賃料減額は悪質。裁判官が適切に判断したと受け止めている」と述べた。

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