8日午後4時43分ごろ、宮崎南部で震度6弱を観測する強い地震があった。愛媛県宇和海沿岸、高知県、種子島・屋久島地方、九州地方東部に津波注意報が出され、午後5時14分には宮崎港で50cm、午後5時22分に土佐清水で20cm、午後5時23分に日南で40cmなど、沿岸への津波到達が観測された。
東京大学の地震研究所名誉教授の笠原順三氏は、津波の波高は、第一波に対して第二波、第三波の方が大きい可能性があるので十分な注意が必要だとしている。
――今回の地震について。
「深さが30kmくらいと結構浅くて、日向灘で起きている地震。マグニチュード7.1と比較非常に大きいので、津波も1m程度が少なくとも来るというふうに思います」
――この後警戒するべき点について教えてください。
「そうですね、津波の波高は、第一波に対して第二波、第三波の方が大きい可能性があるので、到達する予想時間よりもさらに後から大きな津波が来る可能性もあるので、十分注意をした方がいいと思います」
――今最大の波の予想が1mとなっていますが、それよりも高く遅れてくる場合も、あるということですね。
「そうです。直接に来る波のほかに回ってくる波もありますので、結構波高が大きくなることもあります」
――回ってくる波というのは、時間が遅れてくるということでしょうか?
「時間が遅れて第一波。数分、10分ぐらい後とか、少し後でさらに大きな波が来る可能性があるということです。
7.1の地震が本震とは限らないので、それに同じぐらいの地震が起こる可能性もあるし、それから、それが引き金になって他の地震が起こる可能性もあるので、やはり九州だけではなくて、四国の方にもやっぱり地震および津波について注意する必要があると思います。
やはりマグニチュード7を越えると、変動量が1m以上地下の中でもありますので、津波もやはり1mぐらいにはなるだろうというふうに思います」
――地形的に津波以外でも注意した方がいいことは?
「宮崎から沿岸の方は地震動についても今後起こる。これに伴った地震も同じ程度、あるいは、さらに大きい可能性もあるので、十分沿岸のところも地震動についても注意する必要があると思います。
割と浅いので、特に宮崎付近のところは直下に近いようで、下から降るような地震動がきて、特に上下動も結構大きくて、その直後に横揺れをするというような地震となりますので、十分注意が必要です」
――四国、九州の皆さん、本当に南海トラフに対しての警戒を懸念されている方が多いと思うんですね。マグニチュード7.1になると評価検討会が行われる基準を超えていると思うんですけれども、そのあたりいかがですか?
「日向灘と南海トラフの地震活動は関連があって起こる可能性が高いので、南海トラフの地震活動についても十分に注意する必要があると思います」
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