静岡市駿河区の空き家に侵入し、エレキギターなどを盗んだ罪に問われている静岡県警の元警部補の男の裁判が始まり、検察は懲役2年を求刑しました。一方で弁護側は執行猶予付きの判決を求めています。

起訴されているのは静岡県警捜査第2課の元警部補(36)で、2024年3月、静岡市駿河区用宗の空き家に2日連続で侵入し、エレキギターやアンプなど19点(約35万円相当)を盗んだ罪に問われています。

8月6日の初公判で、元警部補は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

続く冒頭陳述で、検察側は元警部補がキャバクラなどで金を浪費したため消費者金融から借金をし、返済していたものの、キャバクラに行くための金が足りなくなり、仕事で知った空き家から現金を盗むことを企てたと指摘。

また、2月中旬には犯行に向けた「下見もしていた」と計画性を示し、犯行の際は指紋を残さないために手袋を装着していたことや室内に小銭しか見当たらなかったためギターなどを盗み、買取で得た金をキャバクラに使ったことなどを明らかにしました。

その上で、「自己中心的かつ利欲的な犯行動機に酌量の余地はなく、地域の治安を守るべき現職の警察官でありながら、職務上の認識を悪用して犯行に及び、警察への信頼を失墜させた責任は重大」などとして、懲役2年を求刑しています。

一方、弁護側は「事実関係を一貫して認め、社会的制裁を受けている」と述べ、執行猶予付きの判決を求めました。

判決は9月9日に言い渡されます。

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