能登半島地震の災害関連死について輪島市と小松市、志賀町、内灘町は、審査会の審査通りあわせて19人を認定したと発表しました。

輪島市は7月23日に開催した災害関連死の認定審査会の審査どおり12人を認定したと発表しました。この内4人の内訳が発表され、80代男性が2人、90代以上の男性が1人、年代が非公表の女性が1人でした。

この内、80代男性2人については遺族の承諾を得て経緯や認定理由についても公表されています。

介護老人保健施設で被災した男性は施設が停電、断水する状況で発熱と肺炎による呼吸困難のため病院に搬送されました。しかし被災地での治療が困難なため転院しましたが細菌性肺炎のため亡くなったということです。

また、自宅で被災した男性は避難所での窮屈な生活の中、下肢壊疽感染による敗血症性ショックのため亡くなりました。

志賀町も審査会の結果通り5人を災害関連死と認定しました。このうち60代から90代の4人について経緯などが公表されています。介護施設で被災した60代女性は震災のショックやストレス、恐怖に加えて、施設の損傷、断水による環境悪化により心身に相当な負荷が生じ基礎疾患の影響もあいまって心不全により亡くなりました。80代の女性は自宅で呼吸器をつけて生活していましたが、大津波警報による高台への急激な避難行動で心身に相当の負荷が生じ救急搬送されましたが急性心筋梗塞により亡くなりました。同じく80代で急性心筋梗塞により亡くなった人もいました。グループホームで被災した90代女性は近くの避難所へ避難したものの生活環境の激変による心身への相当な負荷から体力が低下し肺炎によって亡くなりました。

小松市は80代の1人を認定しました。性別は非公表で心不全で亡くなったと言うことです。

内灘町は80代女性を1人を認定しました。自宅で被災し近くの避難所へ避難しましたが、自宅が全壊となったことによるショックに加え、避難所生活でのストレスで血圧が上昇し皮質下出血により亡くなりました。

これで能登半島地震で亡くなった人は318人となり、このうち災害関連死は89人となりました。

市町別の死者数は輪島市が142人、志賀町が7人、小松市と内灘町が1人となりました。

災害関連死を巡っては7月30日の審査会で、珠洲市で8人、七尾市で6人、能登町で7人のあわせて21人が災害関連死に認定されていて、このまま市や町が正式に認定すれば能登半島地震による死者は339人、このうち災害関連死は110人となります。

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