静岡県内は7月29日も朝から日差しが照り付け危険な暑さとなりました。この暑さの要因について、小塚恵理子 気象予報士と天達武史 気象予報士のダブル解説です。

静岡は熱風の通り道に

小塚恵理子 気象予報士:
静岡県内では、2024年2度目の40℃超を記録しましたが、2024年の静岡県は全国的にみても暑いという印象ありますか?

天達武史 気象予報士:
あります。2024年は「静岡が暑い」というのを全国放送で何度も言っています。静岡が熱風の通り道になっています。そういう気圧配置になっています

小塚恵理子 気象予報士:
29日は天竜で40.2℃。全国で2番目の暑さだったのですが、現在の様子を見てみましょう。二俣駅周辺の様子です。午後2時頃までは40℃を超えていましたが、午後4時半でも37.2℃と暑さは落ち着いていない状況です

10地点が2024年の最高気温

小塚恵理子 気象予報士:
29日は県内全体的に気温が高くなっています。2024年1番の暑さを更新している所が10地点で、13地点で猛暑日を記録しました。

猛暑日の地点数も2024年に入って県内最高となっています。

また、天竜・磐田・松崎・御殿場は7月の観測史上最高気温を記録しています。御殿場が7月に猛暑日となるのは初めてのことです

小塚恵理子 気象予報士:
なぜこんなに暑いのか気圧配置を見てみましょう。太平洋高気圧の勢力が非常に強くなっていて晴れているのも要因のひとつです。

2度のフェーン現象が危険な暑さを呼ぶ

小塚恵理子 気象予報士:
高気圧を回って北西の風が県内に流れ込んで来ました。この風はフェーン現象を起こしやすい風で日本海や近畿から吹いて来ました。

小塚恵理子 気象予報士:
フェーン現象とは、山を越えた風が吹きおりる時に風下側で気温が高くなることです。29日は2回起きています。

まず、伊吹山をこえることで気温が上昇し、その後 愛知県の都市部を通ってさらに暑くなり、静岡県に入る手前でもう一度山を越えてフェーンが発生しています

天達武史 気象予報士:
ダブルでフェーンがかかっているということですね。2024年の特徴としては日本海がものすごく暑いですよね。その熱風の先が静岡を向いてますね

小塚恵理子 気象予報士:
そうですね。日本海の海面水温が高くなっていますね。29日は御前崎より東は海風なので西部ほど気温は上がりませんでした

小塚恵理子 気象予報士:
それでは30日の予想気温です。29日に40℃を超えた天竜は38℃予想となっていますが、浜松同様39℃台まで気温が上がる可能性があります。静岡は37℃で29日より暑くなる予想となっています

天達武史 気象予報士:
最低気温が浜松29℃、静岡28℃と熱帯夜以上の暑さと言う感じですよね

小塚恵理子 気象予報士:
熱帯夜となるのも静岡県内では比較的珍しいことなので、2024年は本当に記録的な暑さとなっています

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