伝統の継承と地域の結束を目的にした沖縄県南風原町の津嘉山大綱曳(ひ)きが27日、21年ぶりに津嘉山小の運動場で行われた。東西に分かれて区民が綱を引き合い、東が約11分40秒の激闘を制した。津嘉山では御願綱(うがんづな)を毎年行うが、区が実施を決める大綱曳きは戦後6回目。区民らはカナチ棒や旗頭を新調して本番に臨んだ。
東を引いた志良堂華子さん(32)は「こんなに長い勝負になるとは想像もしていなかったが、隣で綱を引いている人たちと励まし合った。昔の知人とも会えて幸せだった」と語った。
西を引いた津嘉山青年会の高嶺結知郎会長(24)は「いい勝負だっただけに勝ちたかった。仲間を増やし、次は勝ちたい」と闘志を燃やしていた。
実行委員長で津嘉山区長の金城清さん(64)は「五分と五分の名勝負だった。勝負後はお互いをたたえ合う雰囲気をつくり、集落の発展につなげたい」と語った。(南部報道部・国吉聡志)
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