記録的な大雨に見舞われた山形県では、新庄市で警察官2人が乗ったパトカーが流され、うち1人が心肺停止の状態で見つかりました。

26日午後5時半現在も捜索活動が続けられている山形・新庄市の現場から、木村拓也キャスターが中継でお伝えします。

1人の心肺停止が確認され、残る警察官1人の捜索活動が行われているところです。
横転していたパトカーはレッカー等が入り、元どおりに戻っていますが、まだ田んぼの中にあります。

地元を取材していると、当時どんな雨の状況だったのか、そして、どうして車が流されてしまったのか、その理由の一端が少しずつ分かってきました。

まず当時の状況についてですが、農道が泥水で隠れてしまっていたということです。
また、用水路は通常、水がほとんど流れていないか、あるいは10cm程度の横幅だといいますが、今は1メートルほどあります。

現在は大幅に水かさは減りましたが、25日の夜は稲穂の頭が少し見えるぐらいだったといいます。
画面奥、車の近くまで行くと、もう緑の稲穂は見えず、茶色一色だったということです。

水がどれくらいあったのか、現場に残されている車で見ていきます。

25日夜の時点では、車のパワーウィンドー、窓の半分ぐらいまで水があったということです。
そこから26日午前8時過ぎに水かさが少なくなってきました。

さらに左にいくと、土手があり、その奥に山がありますが、土手のところに新田川があり、下流域のところで最上川と接します。

そして地元の人によると、雨の影響で、山の法面も25日に崩れてしまった部分があるということです。

では、その状況の中でどうして車が流されてしまったのか、地元の人に話を聞きました。

大蔵村から新庄市に向かって道が続いています。
この道の奥に新田川の橋があります。

今回濁流が起きたのは、川の橋の手前ということになります。

そのため、地元の人は「濁流ではなく冠水と勘違いしてしまった可能性が十分考え得る」と話していました。
川の手前で流れるとは地元の人も思いもしないということでした。

よく津波の注意でも言いますが、流れがある場合、50cmのひざぐらいの丈でも人は流されてしまう可能性があるといいます。

冠水とは異なり、流れがあって流されてしまったということです。
水は新田川の上流の方から流れてきたそうです。

もう1つは、街灯がないということが挙げられます。

夜は真っ暗になるということで、夜暗い中で通報を受けて探しに行き、車を走らせていたとなると、流されてしまう可能性があったのではないかと地元の人も話していました。

このあと30日ぐらいまで雨の予想が出ています。
それも記録的な警報級の雨のため、十分に気を付ける必要があります。

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