開業1周年記念事業のポスター=宇都宮市提供

 宇都宮市は25日、定例記者会見で8月25日に行う次世代型路面電車(LRT)の開業1周年記念事業のイベント概要を発表した。イベントはJR宇都宮駅東口のライトキューブ宇都宮周辺と、車両基地(同市下平出町)の2会場で、ステージイベントや飲食ブースの出店、基地見学やアナウンス体験などを催す。このイベント前後にも関連イベントを開きLRT誕生1周年を祝う。

 1周年記念イベントは同市と芳賀町、宇都宮ライトレールのほか、まちづくり団体や交通事業者などで構成する実行委が主催。

宇都宮駅東口の停留所を出発したLRT=2024年6月12日午前11時0分、宇都宮市で有田浩子撮影

 当日は、ライトキューブ宇都宮で午前10時からオープニングセレモニーを開き、お笑い芸人のみやぞんさんらが「ライトライン誕生日会」やトークショーなどを行う。車両基地は、一般に開放しLRTの車両と50メートル走をするかけっこや綱引きを企画している。いずれも事前申し込みは不要で参加できる。また、当日は「キッズフリーDAY」として小学生以下は終日無料で乗車できる。

 事前予約が必要なのは、歌や掛け声で誕生日会を盛り上げる小学生対象の「パーティーメイト」と、当日午前11時40分に運行する0歳から中学生が対象の「誕生日列車」。列車は貸し切りで、同駅から平石停留場までの片道運行し両会場のイベントを楽しんでもらう。いずれも定員は50人で、小学生以下は保護者1人が同伴できる。応募者多数の場合は抽選。申し込みは公式ホームページ(MOVE NEXT UTSUNOMIYA)応募フォームから。8月12日締め切り。

 プレイベントとして、26日からはLRTがデザインされたマンホールカードを配布▽8月1日からは「デジタル謎解きイベント」▽同日から声優・下野紘さんの特別車内アナウンス▽同月9日までフォトコンテストの作品募集――などを実施する。謎解きイベントは沿線の10カ所のスポットにLRTの謎を設置し、解答した数によって賞品を贈る。

開業1周年を記念したロゴマーク=宇都宮市提供

 9月21日のアフターイベントは、沿線の「かしの森公園」(芳賀町下高根沢)と「道の駅はが」(同町祖母井)の2会場で、誕生日パーティーのステージイベントや特産品販売、抽選会などを行う。当日は両会場をつなぐ無料シャトルバスを運行する。

 LRTを運行する宇都宮ライトレールによると、開業から312日目の今月2日には、LRTの累計利用者が400万人に到達している。土日の利用は当初予測の4000人から約1万人と、いずれも事前の営業予測を上回って好調だ。

 開業1周年を迎えるにあたって佐藤栄一市長は「地価の上昇、人口増など沿線で動きが出ている。この1年で大きく宇都宮を変えて良かった」と述べた一方で「さらなる利便性の向上や西側延伸について慎重に進め、人口減少の中でも持続発展できる地方都市のまちづくりのため、しっかり前を向いて努力していきたい」と話した。【松沢真美】

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