東海道新幹線にも乗り入れていたJR西日本500系のぞみ号=JR東京駅で2010年2月25日、松田嘉徳撮影

 JR西日本は24日、山陽新幹線の500系車両の営業を2027年中に終了すると発表した。27年前にデビューし、近未来的なデザインや営業列車で世界最速(当時)の時速300キロを実現。その速さがギネス世界記録に認定されるなど話題を集めたが、老朽化で役目を終えることになった。

 JR西によると、500系は1997年3月、新大阪―博多間を2時間17分で結ぶ山陽新幹線「のぞみ」として運転を開始した。時速300キロはフランスの高速列車TGVなどと並び、世界最速タイ。広島―小倉間の平均時速261・8キロは駅間の最速記録を塗り替え、ギネス世界記録に認定された。97~10年は東海道新幹線でも活躍した。

 約15メートルのロングノーズと呼ばれる先端が特徴で、航空機のような流線型の外観が人気を博した。08年からは各駅停車の「こだま」として運行。人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」や「ハローキティ」をデザインした車両も登場した。

 現在、JR西が保有している6編成のうち4編成が26年度末までに、残る2編成も27年中に運転を終了するという。500系の引退に伴い、JR西は26年度から最新車両の「N700S」を追加投入する。【洪玟香】

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