2023年7月に発覚した鹿児島県テニス協会元理事の不適切な会計をめぐり、協会が設置した第三者委員会の調査報告書が22日、公表されました。
この問題は、大会運営の際に手伝った生徒や教師に対し、県テニス協会から支払われる1回あたり500円から数千円の謝金や会場までの交通費について、元理事の男性教師が一部を支払っていなかったにもかかわらず、満額を支払ったかのように不適切な会計処理をしていたことが2023年7月に発覚したものです。
鹿児島県テニス協会は22日、弁護士や税理士の3人で構成される第三者委員会による調査報告書を、協会のホームページで公表しました。
元理事は、作り出したプール金はテニス協会や高体連に関する費用の支出に充てたもので、私的な目的には一切用いていないとしています。
しかし調査報告書によりますと元理事は、領収書などを自ら破棄しているほか、自身が説明できない使途不明金が多額に上ること、管理する印鑑を用いて隠ぺいを図っていることなどから態様も悪質で、一義的責任は元理事にあるとしています。
また、プール金を作り出す行為自体は以前から行われていて、事実上、受け継がれてきたことが今回の不適切会計の土台を形成したとして、これまでの会計担当者にも一定の責任があると指摘しました。
さらに報告書では、最終的な会計責任は大会を主催する県テニス協会が負うべきもので、長年にわたって該当する大会の収支全般を会計担当者に丸投げする形で主体的な管理を怠ってきた協会の責任は大きいと言わざるを得ないと結論づけています。
再発防止策については、県テニス協会が直接参加費の徴収や費用の支出を行うことや、管理口座も直接協会で管理すること、職務上、多くの支出がある担当者については、相当な費用負担の検討が挙げられています。
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